圧力なべQ&A
よくある質問をまとめました。 各製品に共通する項目を中心にしていますが、仕様、操作方法など個々の製品によっては異なることがありますことご了承下さい。(製品個々の問題については各社にお尋ね下さい)
また、パンフレット『圧力なべってこんなナベ』P.10~12にもQ&Aが掲載されていますのであわせてご覧下さい。(サイトメニューの「圧力鍋の紹介と正しい使い方」からご覧になれます)
Q1.圧力鍋は本当に安全ですか?
日本では、消費生活用製品安全法の「PSCマーク制度」があり、国が定める基準を満たさない圧力鍋は販売することができません。また、一般財団法人製品安全協会が定める「SGマーク制度」の対象製品にもなっています。
当協議会会員は、PSC、SGに適合した製品のみを販売しておりますので、会員製品は安心してご使用頂けます。ただし、誤った使い方をしたり、劣化した状態や目詰まり等を起こしたままで使用すると噴き出し等を生じることがありますので、取扱説明書に沿って正しくご使用下さい。
時短・省エネ効果を十分に上げながらおいしい料理を作るためには、使用圧力や、作りたい料理などを考慮して製品をお選び下さい。
なお、近年のインターネット販売の普及等によりPSCマークがない製品が販売されているとの情報がありますのでご注意下さい。(詳しくはこちら)
Q2.IHクッキングヒータで使っているのですが、圧力がかからなかったり、うまく調理できなかったりします。
- IHの種類、鍋の材質の組み合わせにより、使えるもの・使えないものがありますので、購入前によくご確認下さい。
- アルミ製やステンレス多層鋼の場合、IHの種類によっては沸騰までに時間がかかることがあります。
- IHの場合、ガスこんろに比べると対流が起きにくいため、鍋の上部が加熱されにくくなり、圧力がかかりにくくなることがあります。特に炊飯で量が多い場合、つけ置きすると米が水分を吸収してしまい、圧力がかかるのに必要な蒸気に足りなくなるケースがあります。また、対流が起きにくいことから、加熱ムラが発生して炊き上がりにムラが出ることがあるようです。火力、調理量、米のつけ置き時間等を変えて試してみて下さい。
Q3.蒸気が漏れるのですが。
- パッキンが正しく装着されているか、食材などが挟まって隙間が出来ていないかを確認して下さい。
食材が付着している場合は、洗浄して下さい。
(蓋のパッキン装着部にも付着している場合は蓋も洗って下さい) - パッキンが劣化して収縮したり、硬くなっていないか、また伸びたり亀裂が入っていないか確認して下さい。劣化、異常がある場合は新しいパッキンに交換して下さい。
- 調理量が最大調理量を超えていないか確認して下さい。
Q4.噴きこぼれます。
- 調理物の量をご確認下さい。水と材料をあわせて容量の2/3以下にして下さい。
- 豆料理や乾麺は、泡立ちにより吹きこぼれを生じることがあります。
豆類・麺類の調理時は1/3以下を順守して下さい。
また、圧力を維持する範囲で火加減を弱めて下さい。
豆類の調理では落とし蓋の使用をお奨めします。 - パッキンが劣化して収縮したり、硬くなっていたり、伸びたり亀裂が入っていないか確認して下さい。劣化、異状がある場合は新しいパッキンに交換して下さい。
Q5.パッキンの交換の目安は。
鍋の構造や使用頻度、使い方等により異なりますが、一般的には1年を目安に交換していただくことをお奨めしています。
亀裂、ひび割れ、堅くなっている、伸びてきている等の異状があるときはすぐに交換して下さい。また、長期間使用していない場合は、劣化している可能性があります。
Q6.パッキンに、においが付いてしまいました。
パッキン材質の性質上、調理物や調味料のにおいが移ってしまうことがあります。 においを完全になくすことは難しいのが現状です。中性洗剤で洗浄した後に、上蓋を閉めないで保管する、 通気性のよいところに収納するなど、鍋の中ににおいがこもらないようにすることで軽減されます。 調理の内容によっては、パッキンを複数ご用意いただき、においの強い料理と弱い料理で使い分けて頂くこともご検討下さい。
Q7.パッキン、おもりなど他製品や他メーカー品のものを使ってもよいですか。
また、蓋だけ・本体だけを購入することができますか。
製品毎に形状、性能等が異なりますので、必ずお使いの製品専用の部品をお使い下さい。 また、蓋と本体は組み合わせた状態で安全基準への適合を確認していますので、蓋だけ・本体だけの販売は原則的に行っておりません。
Q8.レシピブックの分量を変えた場合、加圧時間はどうすればよいですか。
量の増減があっても、基本的に加圧時間の変更は不要です。 ただし、多少できあがりに差が出る場合もありますので、その場合は時間を調整して下さい。 量が多くなると圧力がかかるまでの時間は長くなります。なお、材料の大きさを変えた場合は加圧時間を調整して下さい。 (大きくした場合は長めに、小さくした場合は短めにして下さい)
Q9.調理の仕上がりがうまくいきません。
- レシピは標準的な設定となっていますので、水分量、加圧時間などを変えて、お好みに合うよう試してみて下さい。
- 期待した柔らかさになっていない場合は、再度加圧してみて下さい。
その際、水分(調味液)が少なくなっていると焦げ付きや空だきになる可能性があるので、追加することをお奨めします。 - 魚の骨、塊肉などをより柔らかくしたい場合は、加圧時間を長くして下さい。
その際、焦げ付きや空だきを避けるために、水分(調味液)を増やすことをお奨めします。 - 炊飯で柔らかすぎる場合は、水量を減らす、つけ置きしない、加圧時間を短くする等を試してみて下さい。
新米は水を吸いやすく柔らかくなりがちです。 - 炊飯で固すぎる場合は、つけ置きする、加圧時間を長くする等を試してみて下さい。
ただし、つけ置きをしすぎると米が水分を吸収してしまい、IHでは圧力がかかるのに必要な蒸気に足りなくなるケースがあります。(Q4-③参照)
Q10.あくを取りたいのですが。
圧力がかかっている間は、蓋を開けることができないので、あくを取ることは出来ません。圧力が下がってから、仕上げをする前に取って下さい。
すぐに圧力を下げるために蒸気を抜くと、まれに煮汁が噴き出すことがあります。急冷することで、早めに蓋を開けてあくをとることができます。(急冷の方法は製品によって異なりますので取扱説明書でご確認下さい)
なお、「あくとりシート」は蒸気口をふさぐ危険性があるので使用しないで下さい。
また、圧力がかかっている(残っている)状態で、無理に強い力をかけて開けようとすると、噴き出し等でやけどをする危険がありますので、絶対にしないで下さい。
Q11.圧力鍋で炊飯したら、米が黒っぽくなりましたが大丈夫ですか。
白米は高温で調理したことにより、アミノ酸と糖質が分解して透明度が増すために黒っぽく見えることがあります。味に影響はありません。
Q12.圧力鍋で調理すると、発がん物質と言われる「アクリルアミド」が出ると聞きましたが大丈夫ですか。
アクリルアミドは、炭水化物を多く含む食材を高温で揚げたり焼いたりすることで発生します。
茹でたり、蒸したりした食品にはアクリルアミドが含まれていないか、含まれていても極微量であることが報告されています。
農林水産省では、「アクリルアミドを減らすために、加圧調理を避ける必要はありません。」と結論づけています。 詳しくはこちら
Q13.お手入れはどのようにすればよいですか。
- 使える洗剤、洗浄器具等は、鍋(本体・蓋)やパッキンの材質によって変わってきますので、取扱説明書をご確認下さい。
- 蒸気口等についても、製品によって脱着や詰まり防止の点検確認方法が変わってきますので、取扱説明書をご確認下さい。
- 共通して言えることは、中性洗剤とスポンジ(柔らかいもの)はどの製品でも使用できます。また、脱着式パッキンは使用の都度洗って下さい。
Q14.焦げ付いてしましました、どのようにすれば焦げ付きがとれますか。
鍋の材質により異なります。
- ①アルミの場合
- 焦げを鍋表面が傷つかないよう木べらなどでざっと取り除き、鍋に湯を入れて弱火で煮ます。
焦げが浮いてきたら木べらなどでゆっくり取り除き、その後柔らかいスポンジなどで軽く洗います。(1回で取り切れない場合は繰り返して下さい) - ②ステンレスの場合
- スチールウールのタワシや金だわしで磨いても性能に影響しません。
また、焦げを覆う程度の水(最低1カップ)と少量のお酢を入れて圧力を掛けると焦げが柔らかくなり、取りやすくなることが期待できます。
Q15.古い製品、長年使っていない製品が出てきたが使用できますか。
メーカーや製品によって製品の保証期間は異なります。購入後長年経過した製品や、一旦使用後長期間放置していた製品は経年劣化している可能性がありますので、使用は避けるかメーカーに点検依頼するのがよいでしょう。
特にパッキンは劣化している可能性が高いので、新品に交換して下さい。
Q16.電気式の圧力鍋を海外で変圧器を通して使えますか。
国内で販売している製品は日本向けの設計になっています。 変圧器を使用した場合でも、電源事情の違いによりマイコンの誤作動や故障の原因になることが考えられるのでお奨めできません。